2005年3月奈良市水門町『五風舎』にて開催されていた群馬生まれ 松島孝 漆展にて買い求めた小鉢です。シックな漆黒が、凛とした美しさです。未使用ですが、自宅で長年保管をしていた事を、ご了承いただける方に。麻紐を型に沿ってぐるぐる巻いて、器（縄胎）を造り、その上に漆の下地を塗って型を抜きさらに何度も漆を塗り重ね、縄胎乾漆の器が仕上がります。麻紐をボディにしているので、器に動きがあり、柔らかな感じです。漆を、丁寧に何層も重ね、丹念に作られたのが伝わってきます。作者の松島さん曰く、作品を桐箱などに入れるのはお嫌いらしく、元々箱はありません。作年により、裏地に記すサインを変えていらっしゃり、一目で、いつに作ったものか判るとおっしゃっていました。買い求めたなかの何点かを出品いたします。お手にとって頂ければ、その丁寧な作風が伝わることと思います。